【今週の秘蔵フォト】2020年にデビュー45周年を迎えた岩崎宏美は「スター誕生!」出身で、山口百恵らと同学年である。当時のアイドルたちの中では、屈指の歌唱力を誇っていた。

 1975年に「二重唱(デュエット)」でデビュー。続く「ロマンス」は90万枚の大ヒットとなり、同年の紅白歌合戦ではこの曲で紅組のトップバッターを務めた。その後も「センチメンタル」「ファンタジー」などヒット曲を量産。77年3月5日付本紙では堀越高校卒業が決まった岩崎の“記念インタビュー”が掲載されている。

「(山口)百恵ちゃんも卒業までちょっと厳しいんですって。日の出(学園高校)も厳しいのかな」とスーパースターを気遣いつつ「卒業しても仕事は夜が主体だから生活は変わりません。でもやりたいことは山積み。まずお料理学校。それから英会話。個人レッスンでみっちり教えてくれる人を探してます」と語る。それも歌のためだという。

「英語の歌を歌うでしょう。外国人のお客さんが来ると上がっちゃうんです。私の発音じゃダメだと思うと、もうダメなんです」とやはり歌唱力に対する意識は高かった。

 さらには「ステージのイメージを変えたい気持ちもある。ヘアスタイルを変えるとか、衣装もキャンパスルックじゃなくて薄い柔らかい生地で身を包んだりして…。ボーイッシュからエレガンスへっていうのは女の子が誰でも持つ夢なんですけどね」とも語った。

 その夢は82年の「聖母たちのララバイ」で実現する。完全に大人の女性として歌った同曲はオリコン1位を記録。日本歌謡大賞を獲得して、自身の代表曲となった。

 87年にはTBS系の人気ドラマ「男女7人秋物語」にきっぷのいい船宿の若女将役で登場し、人気を集めた。

 節目節目に変身を続けてきた岩崎は、公式ユーチューブチャンネルを開設するなど今なお現役である。