明暗が分かれた。大相撲春場所初日(13日、大阪府立体育会館)、カド番の大関2人は対照的なスタートとなった。

 先の初場所で右足のけがのため4日目から休場し、5度目のカド番を迎えた貴景勝(25=常盤山)は、幕内宇良(29=木瀬)を一方的に押し出して白星発進。取組後は「いつもと変わらず、全力を出すことを考えていた。まだ始まったばかりなので何も考えず明日から頑張りたい。(体調は)大丈夫」と安堵の表情を見せた。

 一方、3度目のカド番となった正代(30=時津風)は幕内大栄翔(28=追手風)に一方的に押し出されて早くも土がついた。場所前には新型コロナウイルスに感染。土俵下の錦戸審判長(元関脇水戸泉)は「稽古不足なんじゃないかな。体がふっくらして背中の肉が結構ついていた」と指摘。2日目以降へ向けて、大きな不安を残した。