新日本プロレス13日の兵庫・尼崎大会で極悪軍団バレットクラブ(BC)に大激震が走った。

 BCでは2月に米国・インパクトレスリング内でジェイ・ホワイトがタマ・トンガとタンガ・ロアを裏切り決別。これにより分裂危機が起き、不穏なムードが流れ続けていた。

 そして迎えたこの日の「NEW JAPAN CUP」2回戦ではタマが「ハウス・オブ・トーチャー」のEVILとBC同門対決に出陣。タマのセコンドには邪道、EVILのセコンドにはディック東郷がつき乱戦が展開された。

 タマがガンスタンを完璧に決めるも、東郷が場外からレフェリーの足を引き妨害。このスキに拷問の館から高橋裕二郎、SHOがリングになだれ込む。さらにここに石森太二とエル・ファンタズモが登場。ファンタズモは拷問の館の介入をストップすると見せかけて、タマにサドンデス(トラースキック)を発射し、EVILの勝利をアシストした。

 決着後のリング上にはバッドラック・ファレとチェーズ・オーエンズまで現れ邪道に暴行。さらにタマを救出しようとしたロアに、ファレがグラネードを見舞う。圧倒的な数の力の前にタマ、ロア、邪道の3人が大の字となった。

 そしてついにジェイの懐刀でもある外道が手を叩きながらリングに上がる。外道は1989年のデビュー以来「兄弟」と呼び合ってきた邪道に、なんと決別のメリケンサック攻撃を見舞って30年以上に及んだ2人の絆に終止符。これにより全てのメンバーが現リーダーであるジェイ側につき、G.о.Dと邪道の3人がBCから追放されることが決定的となった。

 バックステージでは9人が勢ぞろい。EVILは「リング上で起こったことが全てだ。ここにいるヤツらが正しい選択をしたってことだ。よく分かったか。アイツらは中途半端な選択をしたから、一番嫌われ者になっただけだよ。いらねえってことだ。アイツらはBCのお払い箱だ」と言い切った。さらにファレが「これこそがBCの力だ。よく聞け。メンバーに代わりはいるかもしれないが、クラブに代わりは効かない。BCは不滅だ」と豪語すると外道は「ジェイ、見てるか。任務は完璧に遂行したぞ」と米国にいるリーダーに報告した。

 一方で2013年5月のユニット結成当初からのメンバーだったタマは追放にぼうぜん自失。「まさかこんな形で思ってしまうとは…。自分の人生で唯一、心、プライド、情熱を注いできたものがこんなふうに奪われてしまうなんて…。全てをささげてきたのに! アイツらは恩をアダで返しやがった。ファレ、お前までもか…」と何度も表情をゆがませていた。