北京五輪ノルディックスキー・ジャンプ混合団体で高梨沙羅(クラレ)ら5人の女子選手がスーツの規定違反で失格となり波紋を広げた中、同五輪で男子の機材チェック担当だったフィンランド人のミカ・ユッカラ氏は女子の検査に〝介入〟したとしてクローズアップされた。

 さらに同氏は五輪後のW杯では不可解な理由で選手を失格させたこともあり、ポーランドメディア「スポーツ」は、ジャンプ関係者の間では、すでに終了した今季限りで機材チェック担当からの退任を望む声が高まっており、実際にそうなるのではとの噂も広がっていると伝えた。国際スキー連盟(FIS)もユッカラ氏続投に疑問を持っているという。

 しかし、同メディアに対してユッカラ氏は「誰がそのような情報を流しているのか知らないが、辞めるつもりはない。来シーズンまでにやるべきことはたくさんある。ジャンプの機材に関するルールをどうするかはすでに議論している」と退任を否定。背景には、このような任務をまっとうできる人材が不足していることもあるようだ。

 現段階ではユッカラ氏に関する決定事項はない。同メディアによると、FIS機材委員会のメンバーでもあるスイス人のバーニー・ショードラー氏は「正式には何も聞いていない。今後、会議があり、そこで具体的な決定事項を話し合うことになるだろう」とコメント。ユッカラ氏は、その地位に居座ることができるのか。