【取材の裏側 現場ノート】大相撲の間垣親方(37=元横綱白鵬)が主催する少年相撲大会「白鵬杯」が4月3日に東京・大田区総合体育館で開催される。昨年はコロナ禍の影響で中止となり、2年ぶりの実施。全国から約600人の小中学生が出場する。間垣親方は「今回再び開催できることをうれしく思います。全国から集まる相撲少年たち、土俵の上での熱戦に期待しています」とコメントした。

「子供たちの中から1人でも2人でも関取に昇進してくれれば」との思いで始めた大会も今年で12回目。今では出場者から幕内阿武咲(25=阿武松)、幕内琴ノ若(24=佐渡ヶ嶽)ら何人もの関取が誕生している。スポーツの多様化や少子化で競技の〝先細り〟が懸念される中、大会が果たしてきた役割は大きい。

 これまでにも元横綱朝青龍ら力士の名を冠した少年相撲大会がいくつも開催されてきたが、現役引退などのタイミングで終了や〝自然消滅〟の道をたどってきた。今回は間垣親方にとって昨年9月の引退後、初めての開催。「白鵬杯」の今後について、大会関係者は「今回で区切りをつけるということはない。親方は来年以降もずっと開催していくつもりです」と断言した。

 かねて間垣親方は「夢はかなわなくても、持ち続けることが大事」と繰り返し語っている。大会の継続で、いずれは参加者の中から横綱が誕生する日が来るかもしれない。

(大相撲担当・小原太郎)