今年1月に第166回直木賞を小説「塞王の楯」で受賞した作家今村翔吾氏(37)が、受賞のお礼を兼ねて日本全国47都道府県を回る「今村翔吾のまつり旅」を実施することが24日、発表された。

今村氏は直木賞受賞の会見で「何か子どもたちや若者たちに夢を与えられるような活動をしていきたい。47都道府県を全部回って書店にも感謝したい。子どもたちに今、何が必要なのか見つめなおす旅をしたい」と語っていた。約束の実現に向けて5月末からプロジェクトがスタートする。現在、日本全国の訪問先を募集している。

「全行程を車で、自宅に1度も戻らず、100日ほど掛けて一気に全国を駆け抜けます。その間もワゴン車に机の設置工事を行い、移動中はずっと執筆を行います。『本当にやるのか』とか『忙しいのにバカだな』といった声が聞こえてきそうですが、その通り、バカなのでしょう」と笑っている。

今村氏のモットーは「文学賞はお祭り」。過去2回の直木賞ノミネートの際、人力車を用意して落選の姿をさらしたのも「作品だけ書いておけばよい」という作家の既成概念を壊したかったから。

「私1人くらいこのような、騒々しい作家がいてもよいのではないかと考えています。私にとっての祭りはまだ終わっておらず、むしろここからです。そんな思いを込めて、今回のプロジェクト名も『今村翔吾のまつり旅』とさせて頂きました。皆様、どうぞ遠慮なくお声掛け下さい!!」と呼びかけている。

【今村翔吾のまつり旅】▼募集期間 3月24日~4月20日午後6時まで。▼対象 書店・学校・放課後児童クラブ(学童・児童クラブ)・社会福祉施設などを優先して訪問。▼費用は一切無料。▼応募URL https://form.run/@zusyu-1647661012