サバイバル戦を制したのは――。大相撲春場所14日目(26日、大阪府立体育会館)、幕内琴ノ若(24=佐渡ヶ嶽)が大関御嶽海(29=出羽海)を押し出しで破り、11勝目(3敗)を挙げた。

 優勝争いでトップの幕内高安(田子ノ浦)が敗戦した直後の一番。負けた方が、脱落する中で新大関を撃破した。前日の正代戦に続く、2日連続での大関戦勝利に「踏み込んで負けずに、中に入れればいいかなと。あまり覚えていない」と無我夢中だった一戦を振り返った。

 この日の取組前には父で師匠の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)から〝金言〟を授けられたことも明かした。「『相手の方が上なので自分の力を試すと思って思い切っていってこい』と言われた。対策を練っても硬くなるだけ。それで肩の力が抜けた」

 先の初場所も終盤まで優勝を争ったことも自信となっている。その一方で「これで終わりじゃない。今日は今日。明日に切り替えてやっていきたい」と言い切り、最後の一番への集中を強調した。