俳優の谷原章介がMCを務める「めざまし8」(フジテレビ系)で30日、米アカデミー賞授賞式で俳優ウィル・スミスが司会者を平手打ちした騒動について言及した。

 全米映画俳優組合は「仕事の場での暴力や身体的虐待は全く不適当で、当組合はそのような行為を非難しています」との見解を発表。映画芸術科学アカデミーは「ウィル・スミス氏の行動を非難する。今後さらなる対応が必要か、正式調査をする」としている。

 ウィル・スミスは授賞式の翌日、インスタグラムで「(司会者の)クリス、あなたに公に謝罪したい。私は一線を越えていたし、間違っていた。恥ずかしいし、あの行為は私がなりたいと思う人物像を表すものではありません。私は未熟者」などと謝罪の意思を示していた。

 谷原は「前提として忘れちゃいけないのは、アカデミー賞協会は性的虐待、身体的特徴を揶揄して嫌な気持ちにすることに反対の姿勢を打ち出していた。その授賞式で起きた平手打ち事件。被害者の司会者クリス・ロックは訴えないという意思を表明していますが、アカデミー側はクリスが(ウィル・スミスの)奥さん(の脱毛症による短髪)を揶揄するような発言に対するアクションは何もない」と現状を説明した。

 そのうえで「クリス・ロックは謝罪もしていません。あれは言葉の暴力。大前提として平手打ちをしたウィル・スミスの行動は認めることはできない行動だとは思うんですが、人の心に傷を付ける行為も良くないと思う」とクリス側の責任も指摘した。

 コメンテーターの遼河はるひも「クリスさんの発言は配慮のない言葉の暴力だなと感じてしまう。宝塚(歌劇団)時代に髪の毛で悩んでいる友達を近くで見てきて、症状が出てきたときに人前に出る気持ちだったりをそばで見てきたので、そういう発言は許しがたいと私は思ってしまう。暴力、言葉の暴力、どちらがいけないという問題ではなくて、クリスさんも自身の軽はずみな発言でスミスさんが平手打ちまでするようなことに至ったことを受け止めて、謝罪の言葉がほしいなとも思いました」と自身の経験から思いを語った。

 これに谷原は「奥さんに対して謝罪してほしい。本来、映画は芸術、平和の祭典だと思う。そういう席で言葉、身体的な暴力が行われたのは非常に残念です」と断言していた。