元宝塚歌劇団の女優遼河はるひが「めざまし8」(フジテレビ系)で1日、米アカデミー賞授賞式で俳優ウィル・スミスが司会者のコメディアン、クリス・ロックを平手打ちした件で、ロックが騒動後初コメントしたことに言及した。

 ロックは先月30日、米ボストンで開いたショーで「起きたことをまだ処理している。ある時点でそれについて話すだろう」などと短く話し、観客からはスタンディングオベーションが送られた。騒動についてアカデミー賞の主催団体、映画芸術科学アカデミーは今月18日の理事会でスミスの資格停止や除名などの処分を決定するとみられている。

 番組MCの俳優・谷原章介から「この問題、まだ波紋を広げてますね」と話を向けられた遼河は「そうですね。ロック氏からのコメントがあるということで内容が気になっていたんですが、(病気で短髪にしているスミス夫人を揶揄したことへの)謝罪の言葉がなかった一方、スミス氏にはアカデミーからの厳しい処分が決定しそうで、アメリカの世論はかなりスミス批判に傾いている印象」とコメント。

 続けて「私個人としてはどうしても暴力はいけないですし、処分もわかりますが、ロック氏側からの何らかの謝罪があってもいいのかなと、どうしても思ってしまいますね」と語った。

 遼河は先日の同番組でも「クリスさんの発言は配慮のない言葉の暴力だなと感じてしまう。宝塚(歌劇団)時代に髪の毛で悩んでいる友達を近くで見てきて、症状が出てきたときに人前に出る気持ちだったりをそばで見てきたので、そういう発言は許しがたいと私は思ってしまう。暴力、言葉の暴力、どちらがいけないという問題ではなくて、クリスさんも自身の軽はずみな発言でスミスさんが平手打ちまでするようなことに至ったことを受け止めて、謝罪の言葉がほしいなとも思いました」と、自身の経験から思いを語っていた。

 谷原は次にコメンテーターのお笑いコンビ「メイプル超合金」のカズレーザーに「米国のスタンダップコメディアンと日本のお笑いは違うと思うが、同じエンタメの世界の人間としてどう思うか?」と話を向けた。

 カズレーザーは「この件はスミスさんが謝って、ロックさんがこういうコメントを出したことで双方のケリはついて、あとはアカデミー側が調査していろいろ出るんだろうけど、それはそれって感じで、米国文化文脈を生きてない私からはよくわからない、そもそも大ごとに思えないというのもある。理解力が足りないと言われればそれまでですが、別に米国のショー文化がグローバルスタンダードだとは思ってないので、こういうことがあったんだという程度の認識でいいんじゃないの、と僕は思う」と独自の受け止め方をしていた。