フィギュアスケートのアイスショー「スターズ・オン・アイス」(2~3日=大阪・東和薬品ラクタブドーム、8~10日=東京・国立代々木競技場)の前日会見が1日、リモートで行われ、北京五輪金メダルのネーサン・チェン(22=米国)が意気込みを語った。

 今回のショーで主役級の注目を浴びる絶対王者。冒頭のあいさつでは「このスターズ・オン・アイスに参加できることを大変光栄に思っています。キャスト全員、素晴らしいスケーターがそろっています。皆さん、素晴らしい年だったと思いますので、みんなでお祝いするようなショーになることを楽しみにしています」と笑顔で話した。

 北京五輪で金メダルを獲得した後、4連覇がかかった世界選手権はケガで欠場。現在のコンディションについて「体調はだいぶ回復していますが、ツアーが終わった今後はもっと本格的に体のケアをしていかなければならない」と話し、在籍中の米国名門イェール大での生活についても「8月に復学します。学校に戻ることを大変楽しみにしているのと同時に、学業と体の維持に専念しなければいけない。前向きに楽しみたいです」と、今後もスケートと勉強の両立に励むつもりだ。

 氷上練習では自身を尊敬する世界選手権金メダルの宇野昌磨(トヨタ自動車)と五輪以来の再会。自ら近寄って「チャンピオン、おめでとう」と声をかけると「公の場ではなく、皆さんに見られていない場で言われて僕はすごくうれしかった」(宇野)と感激された。

 一方、記者団から「五輪で人生観が変わったか?」と問われると、ネーサンは「もちろん五輪に出ることは自分の夢であり、大変うれしい」としながら「私の人生自体はそんなに変わっていないです。米国でテレビに出演する機会が増えたという部分では変わったかもしれませんが、自分としては人生が変わらないことが望ましいです」と話した。