第3回大島渚賞授賞式が4日、都内で行われた。日本で不法に働くベトナム人女性という題材を、ドキュメンタリーではなく劇映画として描いた「海辺の彼女たち」で受賞の藤元明緒監督(34)は、スピーチでロシアのウクライナ侵攻について言及し「映画って何が出来るんだろう」と涙した。

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同監督はミャンマーに在住の経験があり、長編初監督作「僕の帰る場所」を18年に製作したが同国では昨年、国軍によるクーデターが発生。「仲間が捕まって映画を撮ることが出来なくなった」と声を震わせた。その上で「映画は無力じゃないという思いで作っていかないと。映画は抵抗する力、闇を照らす灯火であって欲しい。優しい世界につながる力になる」と訴えた。