阪神は5日のDeNA戦(甲子園)に4―0で勝利し、待望の今季初勝利。開幕から続いた連敗を「9」で食い止めた矢野燿大監督は試合後、「苦しいスタートになったのでこの1勝で喜んでいいのかなという気持ちと、でもやはり素直に喜びたい気持ちがある」と率直な心境を語った。

 ここまでの苦しい道程を踏まえた上で「この試合をご覧になってくださった方も、人生をうまく歩んでいる方ばかりではないと思う。僕らがもがきながら苦しみながら前に進もうとする姿から、何とか元気を届けられれば」とした指揮官。「負けが続くといいイメージがなかなかつきにくい。結果に結びつかなくて監督として責任も感じているし、その中で(選手たちも)なんとかしようとしてくれた。どこからでもスタートできるということをこの3年間選手たちには言ってきた。だいぶ遅いスタートになったけど、この1勝が後に続くようにやっていきたい」と、ようやく訪れた春に安堵の表情を見せた。