芸能界一の健康通と自然療法の名医が実践する健康法とは――。71歳の現役アナウンサー・生島ヒロシと、本紙の連載でもおなじみ、73歳のカリスマ医師・石原結實氏による“健康対談”が実現した。先月発売された共著も話題の2人は「70代の今が一番健康で、仕事も充実している」というのだからうらやましい限り。その秘密を明かしてもらおう。

石原 生島さんの朝のラジオでは健康情報を毎日のように扱っていますよね。

 生島 リスナーの皆さんの健康意識が高く、そのニーズに応えようと、石原先生をはじめ、多くの先生方にご登場いただいています。おかげで知識がどんどん蓄積されて、いつの間にか健康オタク(笑い)。

 石原 健康法といっても星の数ほどありますが、すべて実践を?

 生島 いえいえ、さすがにそうもいきませんので(苦笑)、試してみて「自分に合っているな、できそうだな」と感じるものを、ゆる~く組み合わせながら体の調子を整えています。

 石原 だから健康なんですね。

 生島 どういうことですか?

 石原 自分の生活や体質に合う、実際に試して「よい!」と実感できることこそ、健康にいいんですよ。私は常々、言っているんです。新しい健康法を実行してみて「体が温まる」「排泄がよくなる」「気分がよくなる」が揃えば、それはあなたに合った健康法ですよ、と。

 生島 そういえば以前、僕がお風呂上がりに冷たい水をかぶるのが爽快で気持ちいいと言ったら、ある心臓外科の先生に「やめるべき」と言われたんですが、石原先生は「気持ちがいいならやったらいいんですよ!」って太鼓判を押してくださいましたよね。

 石原 生島さんが冷え性だとうかがってましたから納得だったんですよ。入浴で温まり、血管が拡張したままでは、すぐに放熱してしまいます。冷水で血管を収縮させると血管内に熱がギュッと閉じ込められ、結果的に体のポカポカが長く続くんです。

 生島 なるほど、あの爽快感は「これで温まるぞ!」という心の喜びの声だったんですね。

 石原 もちろん、心臓が弱い方は無理をしないでください。でも、そもそも冷えは万病のもとですから。

 生島 僕が幼少時から虚弱体質だったのは冷え性だったからだと思うんですよね。成長し、運動の習慣ができて、体が温まるようになって体質が改善されましたし、今でもちょっとした「冷え」を感じたら体熱を上昇させる効果が高いハチミツを加えた紅茶を飲んだりします。湯たんぽやカイロもよく使いますが、温まると気持ちもおおらかになります。

 石原 心と体は互いに影響し合っていますから、気分の良しあしは体にも通じます。体によいことは心地よいと感じるので、免疫力も向上させるんです。

 生島 今でこそ「冷え」が体に悪いというのは「健康常識の基本のキ」ですが、20年前は違いました。当時から石原先生はズバッと主張されていましたよね。

 石原 東スポさんの連載でも常々述べている通り、すべての病気の原因は血液の汚れにあり、その汚れの最大の原因が「冷え」ですから。

 生島「冷え」を追いやれば免疫力も上がる。周囲で感染者が出る中、幸い、私がコロナに感染していないのも体を温める習慣があるからかもしれませんね。(次回に続く)