【後楽園ホール「還暦祭」カウントダウン連載(2)】女子プロレス「スターダム」の〝闇の黒虎〟スターライト・キッドが、東京・後楽園ホールが60周年を記念して初開催するプロレス興行「還暦祭」(15、16日)の主役取りを誓った。

 初日の15日は「女子プロレス・ドリームフェスティバル」と銘打たれた。スターダム、OZアカデミー、アイスリボン、センダイガールズなど団体の垣根を越えた総勢44選手が出場する全9試合がラインナップ。キッドはメインで尾崎魔弓(OZ)、〝黒い雪妃真矢〟こと魔矢と組み、野崎渚(WAVE)、SAKI(カラーズ)、彩羽匠(マーベラス)組と対戦する。

 女子プロレスファンの親に連れられ、物心つく前から〝プロレス・格闘技の聖地〟には観戦に訪れていた。2015年10月のデビュー戦の地でもある特別な会場のメモリアルイベントでメインに立つキッドは「スターダムが女子プロレス界ナンバーワン団体だということを見せつけなきゃいけないのはもちろん、メインに出る6人の中で一番キャリアの浅い私が最後勝ちにいく、3カウントを取りたいという気持ちはもちろんある。対戦相手も敵だし、組む相手も敵だと思ってる」と豪語した。

 中でも特別に意識する相手は反対のコーナーに立つ野崎だ。レスラーになる前のファン時代には野崎が所属していた「NEO女子プロレス」を頻繁に観戦していた。

「私、野崎選手のデビュー戦(06年11月)も後楽園ホールに実際に見に来てるから。(NEOの)解散興行(10年12月)も見に来てて、お客さんの立場で見てた選手といま対戦できるのが感慨深くて。すごく不思議だけどうれしいし、お客さんの立場で見ていた私が、野崎選手にものすごい刺激をたくさん与えられたらいいなって思ってる」と秘める思いを明かした。

「私がメインイベントというのは、今の活躍が認められた結果かなと思うし。いろんな団体の選手が出る中で選ばれたのはただただうれしい」

 昨年大ブレークを果たし一躍トップ選手に躍り出た黒虎が、唯一無二の輝きを放って聖地の還暦を祝う。