川崎競輪のGⅢ「開設73周年記念」(桜花賞・海老澤清杯)が14日に開幕する。前回の高知FⅠを優勝し特選シードに滑り込んだ小倉竜二(46=徳島)は今回、間違いなく〝買い〟だろう。

 輪界屈指の〝ケガに強い男〟は3月のウィナーズカップ2日目に落車してしまったが、その後の敗者戦も出走し4日間、走り切った。負傷箇所の具合について聞くと〝こんなんケガのうちに入らん〟などと言って笑いながら異常なしと伝えてくれるのがいつものパターンだが、今回の落車は珍しくダメージが大きかったという。

「だいたいコケる時はいろいろ(な体の左側の部位にダメージを)分散させるから軽く済むんだけど、この前は上手に転がれなくて。一点に集中してしまい(痛みが)残った。ビッグレースだったし走りたい気持ちがあったので欠場しなかったけど、結果的には無理しちゃった感じやね」

 しかし小倉はやっぱり超人だった。ケガのダメージはもちろん、「脚(力)も全然戻っていなかった」状態で参戦した高知FⅠを見事に優勝したのだ。高知でのVから一週間――。

「終わってからは休みなしで練習した。上積みもできたんじゃないかな」

 なんとも自信ありげな小倉が、混戦を突破して鮮やかに伸びてくるシーンが目に浮かぶ。