女子プロレス「スターダム」の〝闇の黒虎〟スターライト・キッドが、メモリアル大会の主役を奪った。

 東京・後楽園ホールが60周年を記念して初開催した「還暦祭」(15、16日)初日、女子プロレスラー総勢44選手が参加した「女子プロレス・ドリームフェスティバル」が行われ、メインでキッドはOZアカデミーの尾崎魔弓、〝黒い雪妃真矢〟こと魔矢と組み、野崎渚(WAVE)、SAKI(カラーズ)、彩羽匠(マーベラス)組と対戦した。

 キッドが所属する「大江戸隊」と尾崎と魔矢の「正危軍」が団体の枠を超えて電撃合体した極悪軍は、序盤から野崎に集中砲火。悪のセコンド陣も絶妙に介入し、試合の主導権を握る。

 さらにレフェリーの目を盗み、キッドがパイプイス、尾崎がチェーン、魔矢がムチを使いやりたい放題だった。終盤にキッドがつかまる場面もあったが、コーナーにのぼったSAKIに尾崎が真っ赤な毒霧を噴射。すかさずキッドがエターナル・フォー(変型不知火・改)を決めて29分31秒の激闘を制した。

 キッドは「この還暦祭で、このメンバーの中できっちり3カウントを取ったのはスターライト・キッドだ!」と叫ぶや「私は野崎渚と今日で終わらせるつもりはない。いや、終わらせたくないんだよね。私はずっと見てるからな、フフフ」と言い放った。

「そして正危軍。また組むのか戦うのか分からないけど、また会った時はよろしく~」と不敵な笑みを浮かべた。一夜限りと思われた夢の競演は〝続き〟がありそうな気配だ。