明石家さんま(66)が16日、宮城県石巻市で行われた、自身が企画・プロデュースしたアニメ映画「漁港の肉子ちゃん」(渡辺歩監督)の上映会&トークイベントに出席し、作品が生まれた“聖地”のファンに直接、感謝の気持ちを伝えた。昨年6月の公開から約10カ月。満員の観客の大きな拍手に迎えられ「本当は上映してすぐに来たかった。機会を頂いて、ありがとうございます」とあいさつ。

作品は原作者の直木賞作家、西加奈子氏が同地を訪れたことで誕生したが、石巻エリアでは公開されず。地元へ作品を届けるべく上映会実施へと動き、さんまの日程調整もついたことから訪問も実現した。

上映会は市内の約1200人収容のホールで2度行い、双方に登場して喜ばせた。同市には東日本大震災が起こった11年にフジテレビ系「27時間テレビ」の企画で訪れて以来で「かなり復興していて人の力は捨てたもんじゃないと。客席を見て安心しました」。

映画は漁港の船に住む訳あり母娘・肉子ちゃんとキクコが紡ぐ感動物語で、第45回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞などを受賞。次回作への意欲も語り「あともう1本。今、いろいろ本を読みあさっている最中です」と意気込んだ。【松尾幸之介】

○…さんまはイベント後に会見形式で取材にも応じた。10社以上の報道陣に囲まれながら座り「今、こういう感じで言いたいのは『STAP(スタップ)細胞はあります!』そういう気持ちです」と、かつて話題になった小保方晴子さんの会見をネタに笑わせた。

エントリーしながら受賞がかなわなかった米アカデミー賞にも触れ「もう少し(受賞が)早ければウィル・スミスに殴られていたかも。殴ってほしかったですね」。共に登壇した渡辺監督から「だいぶ部門が離れていますから」と突っ込まれたが「いやいや殴られにいきます」と畳みかけた。

作品に登場する焼き肉店は石巻市の隣、女川町の実店舗がモデル。同町は魚のさんまの水揚げでも知られ、そのことについて問われると「今年かなり値段が高いので控えめにしてますけど」と切り出し「急に値段が上がったと。こっちのギャラは全然上がってない。会社に言うたら『君のギャラは天井や』って言ってました」と最後まで止まらなかった。