ロシアのモスクワ・フィギュアスケート連盟会長選挙で、元世界女王のレジェンド、イリーナ・スルツカヤ氏が実業家に敗れたことに、重鎮コーチが苦言を呈した。

 スルツカヤ氏は2002年ソルトレーク五輪で銀メダルを獲得。優勝が期待された06年トリノ五輪では銅メダルで、日本の荒川静香氏が金メダルを獲得した。

 ロシア「スポーツ・エクスプレス」によると、23日に行われたモスクワ・フィギュア界のトップを決める会長選で、スルツカヤ氏は55票を獲得したが、実業家のアントン・アブドゥラフマノフ氏の154票には及ばず敗れた。

 フィギュアの元人気選手の落選に不満を表明したのが、指導者のタチアナ・タラソワ氏。同メディアに「アブドゥラフマノフって誰ですか? スルツカヤがこの席に座る資格がないなんて、ありえない。この国では、プロフェッショナルが何の意味も持たないことが分かった」とバッサリ。

 フィギュア界をよく知るアスリートよりも、実業家が選ばれたことに、納得いかないようだ。