それでも指揮官は不安を微塵も感じていないようだ。エンゼルスの大谷翔平投手(27)は25日(日本時間26日)、本拠地ガーディアンズ戦に今季初となる「2番・DH」で先発出場したものの4打数無安打2三振に終わり、精彩を欠いた。チームは3―0で勝利し、ア・リーグ西地区首位のマリナーズに0・5差と接近。だが、自身は2020年のサイ・ヤング賞右腕・ビーバーと2番手右腕・ステファンの前に4タコに抑え込まれ、最後までバットから快音は響かなかった。

 前日24日(同25日)に今季4度目のマルチ安打をマークしたが、この日は勢いを継続できず打率は2割1分1厘へ再び降下。本塁打も16日(日本時間17日)のレンジャーズ戦で3号2ランを放って以来、37打席不発が続いている。

 一方で地元紙「ロサンゼルス・タイムズ」(電子版)は「エンゼルス、大谷翔平の不振を振り払う自信あり」と題した記事の中で、同日のガーディアンズ戦後にジョー・マドン監督が大谷について「彼はパニックになっていない」と述べたことを紹介している。

 指揮官は大谷を今季初の2番に起用したことに関し「大谷の調子を上げるためというより、テイラー・ウォードの台頭のためだ」と説明。同日のガーディアンズ戦では大谷に代わって1番に起用したウォードがビーバーから1試合2本塁打を放って全打点を叩き出し、打順入れ替えは見事に功を奏する格好となった。

 ただ、今季初の2番で音なしだった大谷にもマドン監督は触れ「あらためて言うが、彼はパニックになどなっていない。今でもとても良い。もしもあえて言うならば、自信の問題だろう。彼はすぐに熱くなる、焼け付くように熱くなる」などと述べ、打撃復調を予告したことを同紙が記事中で掲載している。

 大谷は27日(同28日)のガーディアンズ戦で次回先発登板が予定されている。ここまで開幕から全試合にフル出場していることから疲労蓄積を考慮し、登板前日となる26日(同27日)の試合は休養となる可能性もあるようだ。