「頸髄損傷」を負ったゼロワンの大谷晋二郎(49)を支援する「何度でも立ち上がれ! 大谷晋二郎応援募金」が設立されることが28日に発表されたが、現状に関する説明は見送りとなった。

 この日は募金開設に加えて大谷の近況についても発表が予定されていたが、前日27日の夜になって主治医から「現在、説明はできる状態にない」と指導されたという。世話人を務めるパブリックビジネスジャパンの荻原宣CEOは「我々のような素人が発表できる状態ではない。ペーパーをもらってですね。読み上げることは可能なのかもしれないんですが、『そういう問題ではないんですよ』と(主治医から)厳しく叱責されました。『そこを記者の方にも汲み取っていただいてください』と言われています」と説明した。

 緊急搬送後の大谷は意識はあるものの首から下が動かない状態と報じられている。荻原CEOは「首から下が麻痺というのは報道済みでございます。そういったことを改善に向けて治療中であるということだけは私から言えること。それ以上は何も言えません」とした上で「会話ができるできないというのも(自分は)面会していませんし、明確に会話ができるというのも肯定も否定もできません」と語るにとどまった。また「発表できる時期が来たらしっかりペーパーなりを出すということも、病院もお考えいただいているんだと思います。『マスコミの方々から取材がきてますよ。そういったことが一番困るんです』と病院からも釘を刺されました。憶測での取材、申し込みなどもお控えいただければと思います」と、過度な取材の自粛を求めた。

 さらにゼロワンの神尊仁社長は発表会後に囲み取材に応じ「今回起きたことはしっかり受けとめて、検証していかなきゃいけないと思います。改めて試合を振り返りながら、究明というか追っていきたいと思います。長く業界にいる人間だとアバウトになりがちな部分もある。第三者的な人にも入ってもらって検証する必要があるんじゃないかと思ってます」と、再発防止に向けた動きを行っていく意向を示していた。