フリーキャスターの辛坊治郎氏(66)が2日、ツイッターを更新。自身が太平洋横断に挑戦し、遭難した際の経験をつづった。

 辛坊氏は2013年に全盲のセーラー岩本光弘(ヒロ)氏とともに小型ヨットで太平洋横断に挑戦。しかし、出発6日目に浸水し、海上自衛隊の救難活動により無事救助された。

 辛坊氏は当時を振り返り「私は盲目のヒロと、4メートルを越える波の中、救命筏に避難した。衛星携帯電話で海保に『救助に3日かかる』と言われたが、海自はその日の日没間際に命懸けで救命してくれた。救命筏と衛星携帯電話が無ければ100%死んでいたケースだ。水温20度以下の寒冷海域を走る観光船に救命筏は絶対に必要だ」(原文まま)と、自身の経験を踏まえ今回、北海道・知床半島沖で遭難事故を起こした観光船「KAZU 1」の不備を指摘した。

 続けて「救命筏に避難した際、筏は半分水没しかけていて備え付けの小さなバケツで必死に水を汲み出した。分厚いゴアテックスのカッパと救命胴衣が体温保持に役立った。男二人、足を重ねて体温を維持し、丸一日漂流するうちに波がギリギリ3メートル前後になったので、海自のUS2が着水出来たのだ」と海上自衛隊の果敢な救助活動に改めて感謝の意を表明した。