ロシアレスリング協会(FSBR)のミハイル・マミアシビリ会長が、2024年パリ五輪でロシア勢が出場禁止となる可能性が取りざたされていることに激怒した。

 ウクライナ侵攻に対する制裁により、国際オリンピック委員会(IOC)がロシアやベラルーシの選手を次回の夏季五輪となるパリ大会から排除することを検討していると欧米メディアで報じられている。

 そうした中、ロシアのレスリング界を率いるマミアシビリ会長が怒りの声を上げ、同国メディア「EAデーリー」が伝えた。

「2024年五輪で出場停止だと? 何も断定はできないが、彼らに劣等意識をもっと出させようじゃないか。我々はもっともっと怒っていいんだ! 彼らは団結してコミュニケーションの機会をうかがうのではなく、こんなことをしてしまうんだ。スポーツは信条、領土や地域、政治的見解に関係なく、常にコミュニケーションの手段であったのに、スポーツはそこから外れてしまった」と制裁を加速させるIOCや各スポーツ団体に激しく非難した。

 さらに「もっともっと怒っていいんだよ! 乗り越えなければならないし、必ず乗り越えられる! 五輪に参加することよりも、もっと大事なことがあるんだ。その覚悟が必要なんだ! もしロシア国民だと思うなら、覚悟しておくべきだ。そうでない場合は、いつでも選択する権利がある。月へでもどこでも行ってしまえばいい!」とロシア国民に団結を呼びかけつつ、アスリートの間で見られる国籍変更の動きを強くけん制した。

 マミアシビリ会長はスポーツ界だけでなく政界にも強い影響力を持つとされるロシアの重鎮。怒りの声明は物議を醸しそうだ。