人気バンド「女王蜂」のボーカル・アヴちゃんが6日、東京都内で行われた俳優・森山未來(37)とのW主演アニメ映画「犬王」(28日公開)の先行上映会に登場した。

 同作は、室町時代に実在した能楽師・犬王をポップスターとして描いたミュージカルアニメ。その犬王役のアヴちゃんは、これが声優としては2作目。アフレコについて聞かれると「(声優としての)お作法がなってないって思われると、すごく申し訳ない気持ちになってしまう」と控えめな物言い。それにはこんなワケが…。

「声優さんではない人が声を当ててることに対してのアレルギーを感じる人たちも、こんだけね、アニメがすっごくポピュラーにもともと愛されてる国ではありましたけれども、そこに敏感になってしまう方もたくさんいらっしゃるだろうなって時に、借りてきたネコみたいになっちゃうと、とてももったいないなと思って、思いっきりのびのびと…っていうところをすごくやりました」

 実際、森山は「歌に関しては、ホントにアヴちゃんに引っ張ってもらいました」と振り返り、湯浅政明監督(57)も「現場ではアヴちゃん主導」と、その仕事ぶりをたたえた。

 同作の魅力の1つがミュージカル要素。作中曲の作詞も担当したアヴちゃんは「自分自身が室町時代に思いを馳せて、楽曲を作るってことが初めてだったので、〝レペゼン(××を代表する、象徴するの意)室町〟でどう作っていくか…」と収録を振り返った。

 能楽師を演じるにあたっての苦労も。「マイクがない時代の歌なので、自分が『ノド潰すんじゃないかな』『あ、これは明日しゃべれないかもしれない!』ってくらいの歌を毎度歌うように」と心がけたことも語っていた。