亡くなったダチョウ倶楽部の上島竜兵さん(61)は4月23日、TBSラジオ「ナイツのちゃきちゃき大放送」に、リーダーの肥後克広(59)と一緒にゲスト出演していた。

ナイツの塙宣之(44)と土屋伸之(43)を相手に、これまで芸人として歩んできた道のりなどを振り返る場面もあった。

ダチョウ倶楽部はデビュー当初、意外にも、ひと言ボソッとしゃべって笑いを取る芸風を目指していたといい「当時はダウンタウン、とんねるずみたいになりたくてね」(上島さん)と振り返った。

90年代前半、当時のお笑い芸人が誰もが憧れた、ビートたけしの「お笑いウルトラクイズ」(日本テレビ系)に初めて出演したときも、笑いの輪に加わることなく列の後ろで傍観しただけで終わった。

これを知った当時の太田プロ社長から激怒されたことで、次のウルトラクイズで奮起する。そこでは、本来、たけし軍団の井手らっきょが全裸になる場面があった。その打ち合わせを上島さんが偶然、聞いてしまった。

そこでリーダーの肥後に「井手さんより先にオレが脱ぐから、協力してくれ」と作戦を立てた。実行に移すと、現場は大爆笑。上島さんは「なにより、たけしさんが腹抱えて笑ってくれたのが、すごくうれしくてね」と言う。これをきっかけに、たけしからの指名は激増し、今の芸風を確立するに至った。

93年の流行語大賞・大衆部門の銀賞に輝いた「聞いてないよ~」の秘話も明かした。最初はテレビ局の楽屋裏でやっていた芸だったが、これを見た太田プロの先輩・片岡鶴太郎から「これは面白いから、やり続けなよ」とアドバイスを受けた。

いきなり、笑っていいともで披露したら、会場は静まり返った。その後もウケないままだったが、鶴太郎の「必ずウケるときがくるから」の言葉を信じて続けたら、流行語大賞にまで上り詰めた。

放送の後半では、期待する若手のリアクション芸人として、パンサー尾方貴弘(45)の名前を挙げた。上島さんは「尾方はいいね。元気さ、いい意味での空回りさ、体の丈夫さ(笑い)。リアクションに持ってこいだね、トリオだから(ネタの)フリも分かっているからね」と絶賛していた。

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