成田凌(28)葵わかな(23)が、このほど東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで、ダブル主演する舞台「パンドラの鐘」(6月6~28日)取材会に出席した。

99年に蜷川幸雄氏、野田秀樹がそれぞれ演出し、同時期に上演した話題となった作品。蜷川氏の七回忌となる今年、同氏が芸術監督を務めたシアターコクーンで初演以来23年ぶりに上演される。

舞台初出演の成田は、稽古に心躍らせ「ワクワクが止まらない状態です」と笑顔。かねて舞台出演を熱望しており「これがやりたかったんだと思っています」と充実感をにじませた。

葵とはNHK連続テレビ小説「わろてんか」で共演。同作では親子を演じていただけに、成田は「ずっとお母ちゃんって呼んでましたからね」と舞台共演に照れた様子。葵も「初めましてって感じ」と同調して笑いつつ、「一緒に長い作品をやってきたので、信頼感があります」と語った。

成田演じるミズヲは、蜷川版では勝村政信、野田版では堤真一が務めた。勉強のため、資料として渡されたDVDを毎日視聴していたが「すごすぎて打ちひしがれる」と苦笑い。ここ数日は見ることをやめたといい「違うものを作っていかないと。自分のミズヲをやらないと一緒にやっている人に失礼なので」と刺激を受けた様子で話した。あえて映像を見ていないという葵は「作品の名誉やパワーが大きすぎて」とプレッシャーを明かしたが、「野田さんは『好き勝手やって』とおっしゃっている。今この時にこの作品を作っているのは私たち。ちょっとだけ無鉄砲でも胸を張っていたい」と意気込んだ。

演出の杉原邦夫氏も登壇した。

共演は前田敦子、玉置玲央、大鶴佐助、柄本時生、片岡亀蔵、南果歩、白石加代子ら。大阪・森ノ宮ピロティホール(7月2~5日)でも上演される。