低迷するチームの救世主になれるのか。

 日本ハムの新庄剛志監督(50)が13日のソフトバンク戦(札幌ドーム)前に報道陣に応対。この日今季一軍初昇格を果たしたチームの〝元気印〟こと杉谷拳士内野手(31)について言及した。

 杉谷は今季開幕前からコンディション不良により出遅れを余儀なくされ、二軍戦でもここまで10試合で25打数5安打の打率2割にとどまる。だが、ビッグボスはプロ14年目の中堅に対し「(一軍で結果を出そうと)焦るとは思うんですけど(杉谷は)年齢も年齢でしょ。慌てず、余裕を持って打席に立ってほしい」と注文。そのうえでこう付け加えた。

「ある程度の緊張感というのは持たないといけないんだけど、打ちたい、打ちたいが行き過ぎたら間違いなく結果は出ないから。余裕があるとボール球を見逃せるし、余裕がないと全部(バットを)出してしまうからね」

 杉谷といえば、昨季まで明るい性格をウリにチームのムードメーカーとして君臨。打撃スタイルも性格同様に積極的な姿勢が目立っていた。だが、その姿勢がアダとなり早打ちや平凡な内野ゴロに終わる打席も珍しくなかった。指揮官はそんなベテランの傾向や姿勢を読んだうえで、あえて慎重姿勢を促したのだろう。

「まだ会っていないので。まあ、その辺のアドバイスというか、今日会って話をしようかな」とビッグボス。杉谷にとっては難しい立ち位置を要求されるが果たしてボスの期待通りの活躍を見せ、若手主体のチームを好転させられるのか。

 新庄監督のベテラン操縦術と同時に杉谷の働きぶりにも注目が集まる。