前回〝9回完全〟の中日・大野雄大投手(33)がまさかの制球難に苦しんだ。

 13日の巨人戦(東京ドーム)に今季3勝目を目指して先発。前回6日の阪神戦(バンテリン)で延長10回二死まで完全投球を続けたエース左腕だったが、この日はいきなり初回、丸に先頭打者アーチを浴びて連続無失点イニングが「14」でストップ。4回は無死一、二塁で中田から投前にプロ初犠打を決められてピンチを拡大すると、続く大城の二ゴロで勝ち越し点を許した。

 6回にビシエドの3号ソロで同点に追いついたため、結局、6回6安打2失点の力投で勝ち負けはつかなかった。それでもリリーフ陣が崩れてチームは2ー5で敗戦。自身は3四球を与えたことで「見ての通り。あまりに逆球が多かった。大事なところであり得ない球もあった。(捕手の)石橋が強気に内角を要求してくれているにもかかわらず、石橋に申し訳ない。ホンマにどっちが年上かというくらいの落ち着きで。こんなやられている投手をよくあそこまでリードしてくれたなと本当に心から思う」と猛省する。

 4回に中田の送りバントから失点を喫した場面について「中田選手は気づかずに打席に入ったけど、元木さん(コーチ)が『翔!』って呼んだ瞬間にバントやなと思った。それが原さんの野球っていうのは昔から知っていた。中田選手でもそうやって点を取りにくる。それは、なかなか点を取りづらいということの現れやと思うが、ただ今日はそんな投手ではなかった…」と、うなだれた。

 立浪監督は「ここでやるのと向こうでやるのとは違うので。(巨人打線は)すごく当たっているわけではないけど。ただ、6回2失点なので決して悪い内容ではないと思う」とエースをかばった。