元プロボクサーで単身、中国に渡って俳優になった逆輸入俳優・木幡竜(45)が14日、東京・新宿武蔵野館で行われた主演映画「生きててよかった」(鈴木太一監督)公開記念舞台あいさつで、妻役の鎌滝恵利(27)の女優魂を称賛した。特に”バトルセックス”と評した序盤のセックスシーンに繰り返し挑んだ、鎌滝の姿勢をたたえた。

木幡は劇中で、恋人との結婚を機にボクシングを諦めて仕事に就くも社会になじめず、ボクシングへの未練と執着を捨てきれない楠木創太、鎌滝は妻の幸子を演じた。木幡は「鎌滝さんが本当に大変だったのが、バトルセックスみたいな言い方してるんですけど、戦いみたいなセックスのシーン。(シーンは)敏感なんですけど、鎌滝さんは撮影2日目とか…すごい難しい。しかも8分くらいの長回しで」と、鎌滝が撮影現場に入った初期段階でハードなセックスシーンに挑んだと振り返った。その上で「(鎌滝は)僕なんかより疲弊しちゃっていたんですけど、最後の最後まで食らい付いて。長回しを5、6回やって、いいだろと思ったら『やらせてください』と」と、鎌滝がハードなセックスシーンの撮影の中、自らの意思で撮り直しを求めたと明かした。

鎌滝は笑みを浮かべた。鈴木監督から「1時間くらい休憩、入れたね。みんなで緊張感を持っていた」、木幡から「パワハラですね」と声をかけられると「『もう1回、やりたい』と言ったら『良いよ』と。汗だくで疲れる中、長回しをやってくれた」と、ハードなセックスシーンの撮り直しは、自ら望んだことだと強調した。

木幡は「そこのシーンに関しては求めているもの、思い入れがあったみたいで(監督の)要求が明確にあった。すごい難しかったと思う。頭が下がりました」と改めて鎌滝をたたえた。

この日は松岡健児役の今野浩喜(43)も登壇した。