新日本プロレスのジュニアの祭典「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」が、15日名古屋大会から開幕する。

 昨年まで新型コロナ禍による影響もあり年末の「ワールドタッグリーグ」と同時開催されてきたが、今年は3年ぶりに恒例の5~6月に単独開催となる。出場選手もエル・リンダマン(GLEAT)やウィーラー・ユウタ(AEW)をはじめとした他団体初出場勢を含む、新鮮な顔ぶれの全20選手がそろった。

 前身の「トップ・オブ・ザ・スーパージュニア」を含み、過去最多タイ3度の優勝を誇るレジェンドの獣神サンダー・ライガーは「正直、知らない選手多いよ? だけど、知らないからこそ、どんな試合するんだろうってなるよね。いつものメンバーともガラっと変わってるから、ワクワクしますね」と、未知の強豪がそろった今大会を心待ちにしている。

 そのライガーは優勝予想として「これは個人の希望もあるけど、やっぱりヒロムだね」と、前年度覇者で現在2連覇中の高橋ヒロムの名前を挙げた。3連覇達成となれば史上初で、通算優勝回数もタイで並ぶライガー、金本浩二を抜いて単独最多になる。自身の引退試合を務めた後輩に、歴史を塗り替えることを望んでいるという。

 その一方でライガーは「(自分が)老害って言われるかもしれないし、彼もいろいろ考えてやっているのは知っているけど、新日本のジュニアを背負って『俺が時代を作る』って言うなら、今のキャラクターでいいのかな?とは正直思う。彼はそれだけのものを持っているし、それだけの試合をするしね」と、キャリアの転換期に差し掛かっているのではないかと指摘。「オールファンに受けるスタイルだよね。何かを考えてもいいんじゃないかな」とも助言した。もちろんヒロムが新日本ジュニア、そして団体を背負う存在になってくれることを期待しているからこその発言だろう。

 とはいえ、連覇達成者としてヒロムが厳しいマークを受けることは確実視される。旗揚げ50周年のメモリアルイヤーのBOSJを制するのは、一体誰になるのか――。