美技で沸かせた。カブスの鈴木誠也外野手(27)が16日の敵地ダイヤモンドバックス戦で好守備を見せ、現地で多くの人々から称賛されている。

「4番・右翼」で先発出場。1点をリードした初回裏の守備で二死三塁から相手打者ウォーカーが放った逆方向への痛烈な打球をスライディングキャッチし、ピンチを救った。自軍先発のスティールもマウンド上で鈴木の攻守にグラブを叩きながら拍手を送り、敵地ながらもスタンドからは大きな歓声が沸き起こった。

 カブスの米地元放送局「Marquee Sports Network」も敵地から行った試合中継の中で実況アナウンサーが「スズキのグレートキャッチ!」と絶叫。解説を務めたカブスOBのサイヤング賞投手リック・サトクリフ氏も「いいぞ!」と声を荒らげながら、鈴木のファインプレーに感嘆していた。 

 この日は2―2の同点で迎えた7回裏無死一塁の守備でも抜ければ長打となる飛球を後方にジャンプしながら見事にグラブの中に収めた。2度目のスーパープレーで、またチームの窮地をしのいだ。

 そして打撃でも存在感を発揮。初回二死無走者の第1打席で相手投手カステラノスに追い込まれながらも76マイル(約122キロ)のカーブをとらえ、中越えの二塁打とした。2試合連続安打をマークし、3打数1安打で打率は2割5分7厘。9日(同10日)の試合中に痛めた右足首の影響を感じさせないエネルギッシュなプレーを攻守にわたって見せた。

 チームも3―2で勝利。試合後のロス監督は「堅実でとてもいいプレーだった。守備で貢献してくれた」と鈴木に賛辞を送っていた。SNS上でも鈴木の好守連発にカブスファンから「カブスがスズキを獲得した理由があらためてよく分かった」「さすがNPBで5度のゴールデングラブを獲得したスーパースターだ」などと書き込まれており、絶賛の嵐が沸き起こっている。