本来の姿が戻ってきた。大相撲夏場所9日目(16日、東京・両国国技館)、大関正代(30=時津風)は関脇阿炎(28=錣山)を押し出して3勝目(6敗)。持ち味の圧力を発揮し、一気に土俵外に退け「土俵際ではたきもあると思ったので、突っ込み過ぎないことを頭に入れていた。立ち合いがよくなってきているので、この調子でいけたら」と振り返った。

 前日の白星できっかけをつかんだのか、大関に迷いは見られなかった。今場所初の連勝に土俵下の佐渡ヶ嶽審判長(元関脇琴ノ若)も「初日からこういう相撲を取れていればよかったんですけどね」と話したほどだった。

 先場所は7日目から6連勝でカド番を脱出。今場所も〝スロースターター〟になってしまったが、勝ち越しのチャンスが消えたわけではない。「自信になりますし、いい流れになってくると思う」と大関。どこまで星を伸ばせるか。