いよいよ土俵際だ。大相撲夏場所10日目(17日、東京・両国国技館)、大関正代(30=時津風)が関脇若隆景(27=荒汐)に寄り切られて7敗目(3勝)を喫した。取組後は「(今場所は)思ったような相撲が取れていない。そこで考えたりしていたんですけど、あとがないので…。立ち合いからの2歩目、3歩目が思ったように出ない。そこで押し込めていないんで、余裕がない」と肩を落とした。

 大関昇進後は「大関のノルマ」とされる2桁勝利は1度だけ。今場所も負け越しにリーチがかかり、4度目のカド番が現実味を帯びている。崖っぷちに立たされた大関は終盤戦の残り5日間へ向けて「あとがないので、変に考えることはない。周囲の期待? 周りの声に関しては、耳には入れないようにしている」と必死に前を向いた。