ソウル五輪競泳金メダリストで元スポーツ庁長官の鈴木大地日本水泳連盟会長が18日、「めざまし8」(フジテレビ系)に出演し、熊本県の秀岳館高校サッカー部の暴行問題について言及した。

 この問題で17日、同部の段原一詞監督(49)が責任を取り、退職願を提出し学校側が受理し、部員を暴行した30代の男性コーチは懲戒免職となった。

 鈴木氏は「スポーツ庁時代からJOCや日本スポーツ協会や関係団体と暴力根絶を強く訴えてきたんですけど、まだこういうのをやっているかという感じ。今回、生徒さんの勇気ある行動、ビデオを撮ったりすることであらわになり、浄化していく。そういう方向に行ってほしいなと思います」と話した。

 さらに暴力をなくすための方策として「まずコーチの研修を徹底すること。外国ですと、言葉でコーチングできるように勉強するんですよね。日本ではこれ(暴力)をやれば言うこをきくだろうと、トップダウン的な感じが出てきますが、今はボトムアップ、学生達が主体となって盛り上げていくという全体の流れも必要かなと思う。コーチの研修とか、勇気ある行動を学生さんがしたんですけど、こういうことは良くないという声をどんどん上げていいよという世間の空気を作っていくことも大事だと思います」と提言した。

 番組MCのフジテレビ永島優美アナウンサーは「競技に関係なく、今の時代、間違った教育はやめてほしいですし、今回、謝罪動画で学生のみなさんも顔を出して謝っているということで、心のケアもちゃんと大事にやってほしいなと思います」と部員への配慮を求めた。