「炎のランナー」「ブレードランナー」などヒット映画のテーマ曲を手掛けたギリシャの作曲家でシンセサイザー奏者のヴァンゲリス氏が17日(日本時間18日)に79歳で死去した。英BBCなどが報じた。治療を受けていたフランスの病院で亡くなったという。死因などは明らかにされていない。

 1943年、ギリシャ中部ボロス生まれ。幼少から独学で作曲を始め、60年代にバンド活動を開始。68年にパリに移住し、プログレバンド「アフロディス・チャイルド」を結成。72年に解散後はソロ活動に入り、当時まだ新しい分野だったシンセサイザーを駆使して、ジャンルにとらわれない様々な名曲を生み出した。

 24年のパリ五輪に出場した英国陸上選手らを描いた「炎のランナー」(81年)で、アカデミー作曲賞を受賞。その後も「ミッシング」(82年)や「ブレードランナー(82年)などヒット映画の主題歌を多数手掛けた。

 ギリシャのミツォタキス首相は、自身のツイッターに「エレクトロニック音楽のパイオニアだった」と投稿し、ヴァンゲリス氏の急逝に哀悼の意を表している。