ついに並んだ。大相撲夏場所13日目(20日、東京両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)は、大関貴景勝(25=常盤山)を寄り倒して10勝目(3敗)。相手の猫だましに惑わされることなく一気に攻め込んだ。取組後は「圧力を前にかけて落ち着いてさばいていこうと思いました」と冷静に振り返った。

 初日から小結大栄翔(追手風)に敗れるなど押し相撲に苦戦してきた横綱だったが、この日は本来の強さを発揮した。立ち合いに手応えを感じているようで「最初のほうはしっくりこなかった。徐々に感触は戻ってきている」と自己分析する。

 また、幕内隆の勝(常盤山)が3敗目を喫し、残り2日で優勝争いのトップに並んだ。逆転Vのチャンスが訪れた横綱は「(あと2日)しっかりと締めたい」と気を引き締めた。