横綱相撲で圧倒した。大相撲夏場所14日目(21日、東京・両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)は大関正代(30=時津風)を寄り切って3敗(11勝)を死守。前まわしを取って速攻で勝負を決めた。取組後は「落ち着いて取れたかなと思います」と淡々と振り返った。

 8日目までに3敗を喫しながらも幕内隆の勝(常盤山)とともに優勝争いのトップに並ぶまで白星を重ねてきた。「一日一番集中してやってましたから。そういうこと(V争い)を意識しても仕方ない」と話すが、横綱の責任を果たすために必死で土俵に立っている。

 千秋楽は大関御嶽海(出羽海)と対戦。本割で勝てば隆の勝との決定戦で決着がつく可能性もある。3敗同士で並ぶ相手は8日目に敗れているが、3場所ぶりの優勝を狙う横綱にとっては負けられない一番となる。