心を入れ替えた元野獣は再浮上できるか。

 ノアの〝元野獣〟こと藤田和之(51)が21日の大田区総合体育館大会でいろんな意味で注目を集めた。

 前GHCヘビー級王者の藤田は4月30日の両国大会で潮崎豪との防衛戦が決まっていたが、直前に新型コロナウイルスに感染。同大会を欠場し、無念の王座返上となった。

 その後、回復した元野獣は涙ながらに一からの出直しを宣言。それを行動で示すべく、この日は午後4時の大会開始にもかかわらず午前8時過ぎに会場入りして会場の設営に参加した。その様子はノア公式のインスタライブでも流れて話題になったため、ランチタイムも中継されたが元野獣があまりに食べるスピードが速く本紙が確認する前に秒で終了してしまった。

 試合は第1試合に出場し、岡田欣也と激突。若手の攻撃を全て受け止めてから、平手打ちに頭部への蹴りなどで攻め込み、逆片エビ固めで勝利を収めて「別に俺なんかに全然気を使わなくていい。もっともっと打ってきても全然OK」とアドバイスを送った。

 さらに藤田は大会後の撤収作業にも若手に交じって参加。荷物を担ぎながら取材に応じると「なんでやってるのかって? 一から出直すためですよ。一から。初心を取り戻さないといけませんから」と応じる。だが続いて「新日本の若手時代も設営とかやってませんからね。初めての経験ですよ」と話し〝初体験で初心を取り戻せるのか?〟という疑念を生んだ。

 さらに最後に本性を現す。撤収作業が終わった藤田についていくと、誰もいなくなったロッカールームで怪しげな紙袋を取りだし〝プシュ!〟といい音をさせて開栓。飲み干すと「いやー、働いた後の水はうまい!」と話した。漂う麦芽とホップの香りに「本当に水なのか?」と問われるも「いや、ノアだからメロンソーダだったかもしれない」と力説。「麦味ではないのか?」の問いにも「いや、メロン味」との答えに徹し、缶を最後まで見られないようにゴミ箱に捨てた。

 その後、ゴミ箱を確認したところビールの空き缶が2本あったことは言うまでもない。