兄弟子の晴れ舞台に花を添えた。大相撲夏場所千秋楽(22日、東京・両国国技館)、横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)が大関御嶽海(29=出羽海)を寄り切って、12勝3敗で3場所ぶり7度目の優勝を果たした。

 伊勢ヶ浜部屋付きの安治川親方(43=元関脇安美錦)は29日に国技館で引退相撲を開催する。横綱には「優勝して花を添えたい」と言葉を掛けられていたようで、同親方は「そんなこと考えなくていいよと。一生懸命やってそうなっていたらいいんだからと。冗談でもそう言ってくれたらうれしい」と話していた。

 今場所は中日までに3敗と本調子ではなかった弟弟子について「良くなってきたというか、負けた相撲も伸びがあること以外は悪くなかった。本人にも『大丈夫だよ』とは言い続けてきたけど、最後のほうになってようやくしっくり来たかなと。そんなに心配はしてない」とも語っていた。

 期待に応えて有言実行した横綱にとっては〝恩返しV〟になったはずだ。