ソフトバンクの和田毅投手(41)が22日のロッテ戦(ペイペイ)に先発し、6回途中を2安打1失点に抑え、今季初勝利を挙げた。

 4回終了時点で足はつったが、6回二死まで無安打投球。〝5度目の正直〟で白星をつかみ「投げた試合でチームが勝つということがうれしい。もっとチームの勝ちに貢献したいと思う。6回は抑えてバトンタッチしたかった。それは次回の課題にしたい」と笑みを浮かべた。

 41歳となった現在でも常に探求心を持って変化を模索している。「ほかの投手のフォームを見ていて、自分に反映させたらどうなるのかとか、急にひらめいたりすることもある」。二軍での14日の調整登板(阪神戦)では、長いイニングを投げる目的で試合の中で投球フォームを試行錯誤。今回の登板に臨む〝形〟を決めた。

 トレーニング面に関しても同様だ。オフに後輩選手がさまざまな場所に出向いて新たな取り組みを学んで来る中で、その内容を精力的に〝取材〟。「情報を聞かせてもらってマネできるところはマネしたいなと思ってメニューに取り入れたりした」。プラスに働いている手応えがあるという。

 昨年で引退した「平成の怪物」松坂大輔氏とは同い年。2日前には二回り近く年下の「令和の怪物」佐々木朗が目の前で登板した。

「すごいの言葉しか出てこない。スピードが速ければすごいのかというと違うけど、彼の場合はスピードもすごく、その真っすぐで空振りを取ったり、相手を圧倒する投球をずっとしている」

 最速164キロの直球と150キロのフォークを投げる新時代の剛腕に感服するとともに「でも、佐々木君でも投球ミスしたら、うちの打者も捉えている。そりゃあ僕が投げたらボコボコに打たれるなと。自分への戒めじゃないですけど、自分が甘いところに投げたら簡単に打たれるなと思いながら見てます」と学びにもしている。

 これで日米通算150勝にリーチをかけた。頼もしいベテラン左腕はまだまだ歩みを止めない。