約束を果たした。大相撲夏場所で3場所ぶりに優勝した横綱照ノ富士(30=伊勢ヶ浜)が、〝晴れ舞台〟を控える兄弟子の安治川親方(43=元関脇安美錦)への思いを語った。

 7度目の賜杯を手にした横綱は一夜明けた23日のオンライン会見で「素直によかったなと思います。3月場所の途中休場もありましたし、1月場所も優勝できなかったので、そういった面で今場所こそという気持ちはありました」と感想を語った。

 29日には東京・両国国技館で同親方の引退相撲が開催される。横綱は「場所前から親方の断髪式に優勝して花咲かしたいなという話はしていました。それを果たすことができたのでよかったと思います」と充実の表情。さらに「今までずっとお世話になってきて、大関に上がったばかりのときも『早く横綱になって土俵入りに参加させてくれ』という声も聞いてましたので。それを親方が現役のときにはできていないので、今回こそという気持ちはありました」と明かす。

 横綱にとって同親方は「ずっと声を掛けていただいたり、ケガとの付き合い方とかいろんなことも学んだ」兄弟子。当日は今までの感謝を込めて送り出すつもりだ。