【ロンダ・ラウジー(スマックダウン(SD)】

 8日の「レッスルマニア(WM)・バックラッシュ」で〝地球上で最も危険な女〟ロンダ・ラウジーは〝女王様〟ことシャーロット・フレアーとの反則裁定なしで相手にI quit!(参った)と言わせて決着をつける過酷マッチに勝利。二刀流の竹刀で乱打した上、イスを挟んでの腕十字固めで初めてSD女子王座を獲得した。女王様は手首橈骨を骨折。ロンダが最強を証明して同大会最大の衝撃となった。

 4月の「WM38」の王座戦でロンダは〝幻のタップ〟を奪っており、再戦となった完全決着戦は文句のつけようのない勝利だった。

 北京五輪女子柔道70キロ級銅メダリスト、元UFC女子世界バンタム級王者の金看板を引っ提げて、18年4月「WM34」でカート・アングルと組み、トリプルH、ステファニー・マクマホン組を破格のデビュー。非凡なプロレスセンスを発揮した後、ステファニーをアームバーで仕留めて見事にデビュー戦を飾った。その後も圧巻の強さを発揮して18年8月には当時の怨敵アレクサ・ブリスからロウ女子王座を奪取。初戴冠を果たした。

 翌年4月「WM35」ではSD女子王者ベッキー・リンチ、シャーロットとの「勝者総取りトリプルスレッド戦」で初黒星を喫し王座を失うと長期休養に入り、21年9月には女児を出産。復帰が待たれていた。そして今年1月30日「ロイヤルランブル(RR)」女子RR戦で電撃復帰を果たして見事に優勝。いきなり祭典での挑戦権をゲットした。

 その後、女王様と泥沼の遺恨劇に突入するも完全決着戦では圧勝。女王様が長期欠場となればもはや敵は存在しない。SDの頂点に立ったロンダ様は長期政権を築きそうだ。