フェンシング女子サーブル東京五輪代表の江村美咲(23=立飛ホールディングス)に〝ビッグボーナス〟の期待だ。

 今月のW杯チュニジア大会で日本勢として同種目初優勝を果たし、団体戦でも準優勝。その後のグランプリ(GP)イタリア大会は3位と結果を残した。25日には所属先の報奨金授与式で100万円が贈られ、「個人でメダル2つ、団体で1つと結果を残せたことをうれしく思います。日ごろからお世話になっている立飛ホールディングスの皆さんに恩返しじゃないですけど、何か返せたのかなと思います」と感謝を述べた。

 昨春、中大卒業後にフェンシングで初めてプロに転向し、東京五輪で過去最高の団体5位に貢献。企業に所属する選手以上に結果が求められる立場だが、「スポンサーの皆さんが私自身の活動を応援してくれているので、変なプレッシャーはなく戦うことができています」と語る。

 東京五輪では日本男子がエペ団体で金メダルを獲得。見延和靖(ネクサス)に所属から報奨金1億円が贈られ大きな話題となった。一方、立飛ホールディングスの村山正道社長は「本人のプレッシャーになるといけない」と具体的な金額こそ明かさなかったが「頑張った人にはきちんと評価したい」と、今後も報奨金を出すことに前向きだ。

 2年後のパリ五輪を目指す江村は「(五輪では)サーブルとしても女子としてもメダルはない。まだ人がやったことないことに挑戦したいので、その初が私たちでありたい」。歴史に新たな1ページを刻めば、今回以上のボーナスも夢ではない。