伝説の操縦士・マーヴェリック(トム・クルーズ)が、36年の年月を経て帰還した。米海軍戦闘機パイロット養成学校、通称「トップガン」に所属するパイロット候補生の挫折と栄光の日々を描き、大ヒットを記録した「トップガン」(86年)の続編だ。

マーヴェリックが教官として重要な使命を帯びてトップガンに戻ってくる。戦うことの厳しさを教えるが、達成不可能なミッションに直面した新世代のパイロットたちは、型破りな指導に困惑し、反発する。

戦闘機の飛行シーンはCGではなく、すべて本物だ。7月に還暦を迎えるトムは、自らが監修した過酷なトレーニングを俳優たちとともに乗り越え、実際の戦闘機F-18に乗り込んだ。1つのコックピット内にIMAXカメラ6台を搭載し、あらゆる角度から鮮明かつ大胆な映像を撮影している。ごう音にアドレナリンが上がり、終盤以降のフライトシーンの没入感がすごかった。

コロナ禍により公開延期が重なっても、配信を選ばず、劇場公開にこだわった理由もわかる。IMAXシアターなど、できるだけ大きなスクリーンでみてほしい。【松浦隆司】(このコラムの更新は毎週日曜日です)