橋本環奈(23)上白石萌音(24)が30日、都内で、第47回菊田一夫演劇賞授賞式に出席した。

ダブルキャストで主演した舞台「千と千尋の神隠し」が、菊田一夫演劇大賞を受賞した。2人はカンパニーを代表して登壇し、橋本は「世界初演ということで、ゼロから一を作ることがこんなにも大変なんだと。幕を開けるために誰ひとりとして欠けてもできなかった」とスタッフ、共演者に感謝。全国公演中の受賞となり、上白石は「賞に恥じぬよう、各地で1公演1公演大事にお届けして参りたい」と意気込んだ。

お互いの印象も語り、橋本は上白石について「純真さやまっすぐさは、ずっとこのまま。でも稽古場で会話をしていると、意外と頑固な部分もある。とにかく努力を重ねる方なので、譲らない一面を見た時、すてきだなと思いました。好きな部分です」。上白石は、一見ドッシリ構えて見える橋本が稽古場で悩む姿に「新鮮でしたし、人の見ていないところでこれまでのお仕事もコツコツ積み上げて来て今があるんだろうなと。この小さな体では釣り合いが取れないくらいの大きさと、等身大の弱さや繊細さを持っている人」と語った。

橋本は博多座での公演期間中に新型コロナウイルスに感染。休養を余儀なくされたが、一部の代演を上白石が務めて中止を最小限に抑えた。隔離期間中はほぼ毎日連絡を取り合い、上白石は「しつこいと、嫌われてもいいという覚悟で、『みんな待ってるよ』『変わらずやってるよ』と伝えていました(笑い)。会えなくてもつながっている時間だったと思います」。28日の博多座千秋楽で復帰となった橋本は「『おかえり』という言葉が身に染みてうれしかったのは、人生で初めて。本当の意味でみんなに『おかえり』と言ってもらえたのは忘れられない」と、チームの絆の強さをうかがわせた。