阪神・藤浪、中継ぎで1軍昇格 矢野監督「チームのピースとしてハマってくれたら」

 阪神の藤浪晋太郎投手(28)が31日の西武戦(甲子園)から1軍に昇格することが30日、分かった。先発ローテ陣が充実していることから、今回は中継ぎでの起用となる。新型コロナウイルス感染から復帰後は2軍で安定した投球を披露。矢野監督も「チームのピースとしてハマってくれたら」と期待。まずは中継ぎとしての信頼を重ね、“勝ちパターン”入りを目指していく。

 やっと1軍の舞台で見ることができる。この男の投球は、甲子園の雰囲気を一変させるだけの力がある。藤浪は新型コロナウイルスに感染した青柳の代役として開幕投手を務め、今季1軍で3試合に先発(0勝1敗)。しかし、4月中旬に今度は伊藤将らとともに藤浪が感染し、2軍調整を強いられていた。

 その間に西純やウィルカーソンが台頭。1軍は強固な先発ローテ陣が築かれており、なかなか昇格する機会がなかった。今回は中継ぎとしての昇格になるが、矢野監督の期待は大きい。「スグル(岩崎)も湯浅も登板が増えて、浜地が(ケガで)いなくなって…。晋太郎がそういうところ(中継ぎ)で、チームのピースとしてハマってくれたら」と、さらに好調な中継ぎ陣の強化を図る狙いだ。

 2軍ではウエスタンで4試合に登板し、14回を投げて1失点。防御率0・64で、21奪三振と格の違いを見せつけた。何より四球、死球が1つずつと、制球が安定しているのは頼もしい。

 福原投手コーチは「まずはちょっと楽な場面じゃないですけど、そういうところから」と明かす。そこから信頼を重ねていけば、浜地が任されていたリード時の六回、あるいは現在、アルカンタラ→湯浅→岩崎が形成する“勝ちパターン”入りも見えてくる。

 大いに刺激を受ける出来事もあった。親交があり、尊敬してやまない武豊の6度目となるダービー制覇だ。史上初の50代でのVに、藤浪は自身のインスタグラムのストーリーズで興奮気味に「っしゃああああ!!やっぱ世界のユタカタケよ」とアップした。

 開幕前から先発への強いこだわりを隠さなかった。2軍調整中も「中継ぎをやれと言われたら嫌ですとは言えないですけど…。あくまでも先発で行きたいというのがある」と話していたように、今回の起用方針は不本意かもしれない。

 競馬界のレジェンドは幾多の苦難を乗り越え、53歳で再び鮮やかに輝いた。まずは藤浪も、与えられた場所でチームのために腕を振ることから始めていく。

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