今月15日に行われた体操のNHK杯・男子個人総合(東京体育館)で採点ミスがあった問題で、10位の北園丈琉(徳洲会)が本来より高い点数がつけられていたことが分かった。

 日本体操協会は大会後に行われた男子審判部の採点検証でミスがあったことを30日に公表。11位の三輪より0・302点上回っていた10位の北園の得点に〝誤計算〟が発覚したという。いったい、どんなミスだったのか?

 男子個人総合の得点においては、跳馬を除く5種目は終末技を入れた実施技から高難度の技が10個が選ばれ、それぞれ4つのグループに分類される。グループに含まれる技が一つでも実施されると各0・5点が追加され、全てのグループが採用されると4×0・5点で合計2・0点が追加される仕組みだ。しかし、今回の北園はグループが揃わない状態で演技したにもかかわらず「採点算出では〝揃っている〟という認識で計算され、本来よりも高い点数になってしまった」(関係者)という。

 今大会は世界選手権(10月、英リバプール)の日本代表選考を兼ねており、10位以内がチーム貢献選出者Aの対象選手。今回のミスによって影響が出たため、日本協会は11位の三輪哲平(順大)も対象選手に認め、6月の全日本種目別選手権で希望種目に出場できる特別措置を施した。

 なお、すでに公開している大会の得点や順位の変更は行わないという。