「怪物」「完全無欠のエース」の異名をとった名レスラー・ジャンボ鶴田さんの「23回忌追善興行」が31日に東京・後楽園ホールで行われた。

 大会のメインでは鶴田さんが1989年に統一した3冠ヘビー級王座の歴代王者が勢ぞろい。宮原健斗、鈴木みのる、秋山準組とジェイク・リー、大森隆男、ジョー・ドーリング組が6人タッグマッチで激突し、30分フルタイムドローの激闘を繰り広げた。

 全試合終了後、グレート・カブキによる追善の舞で幕を開けた追善セレモニーには小橋建太、渕正信、田上明、川田利明、天龍源一郎とそうそうたるメンバーが出席。タイガー・ジェット・シンからもVTRでメッセージが送られた。

 カブキが「ジャンボ鶴田はすごかったですね。なんでもできたし、試合も強かったし、いい選手でした。日本のプロレスを見守ってください」と振り返れば、小橋は「『人生はチャレンジだ』。この言葉は(ジャイアント)馬場さんから鶴田さんに受け継がれ、私たちが受け継がれています」としみじみと語った。

 渕は会場に詰めかけた超満員札止めの1588人の観衆に感謝の言葉を述べ「鶴田さんのことを忘れないでいてくれることに感動しております」と感激の面持ち。田上も「初めて世界タッグを取った時のパートナーでした。そして、プロレスを教えてくれたよき兄貴でありました」と故人をしのんだ。

 また、川田は「ジャンボ鶴田さんの名前のもとに、これだけの人に集まっていただき感謝しています。いまだに自分のなかでは最強のプロレスラーはジャンボ鶴田です」と断言。天龍は「ジャンボ、今日はあなたの23回忌にこれだけのプロレスファンが集まってくれました。と同時に、選手一同、精いっぱいのファイトをしてくれました。これからまた日本のプロレスが発展するように天国で見守っていてください。またいつか会いましょう」とメッセージを送った。

 最後は出場選手がリングサイドを囲み追善の10カウントゴング。テーマ曲「J」が鳴り響いていた。