エンゼルスの大谷翔平投手(27)は31日(日本時間1日)に敵地ニューヨークでのヤンキース戦に「2番・DH」で先発出場し、初回に“柵越え”の大飛球を中堅に放つも、中堅手ジャッジにつかみ取られた。初回一死無走者でマウンドは初対決の左腕モンゴメリー。カウント1―2からの4球目、93・3マイル(150キロ)の外角高め直球をフルスイング。角度35度、打球速度107・6マイル(約173キロ)で打ち上げると中堅後方へ一直線。フェンス際でジャッジがグラブを差し出しながらジャンプ。“ホームラン”をキャッチした。飛距離413フィート(約126メートルで、中堅が深いヤンキー・スタジアムでなければほぼ本塁打になっていた。

 今回の3連戦で注目されるのは大谷が敵地のマウンドでリベンジを果たせるかだ。3戦目の2日(同3日)に先発マウンドに上がるが苦い思い出しかない。注目の初先発となった昨年6月30日(同7月1日)は1回持たずに炎上。2/3回で41球、2安打7失点とKOされた。

 絶対に借りを返したいところだが、カギを握るのは直球の球速と球種だ。米データサイト、ファングフスによると、今季現時点で最低30イニングを投げた投手の中で、大谷の直球の平均球速は97・3マイル(約156・6キロ)でメジャー5位。1位はレッズのハンター・グリーンで98・8マイル(約159キロ)だ。

 昨年の登板時の平均は96・1マイル(約154・7キロ)と2キロほど遅かった。さらに投げた球種は直球、スライダー、スプリットの3つで空振りは4つしか奪えなかったが、今季はカッターとカーブが加わった。また、制球力が昨年7月以降、劇的に改善している。ア・リーグ勝率1位のヤンキース打線をどう抑えるのか注目だ。