BTSと同じ事務所に所属する韓国の5人組男性グループ、TOMORROW X TOGETHER(トゥモロー バイ トゥギャザー)が1、2の両日、京セラドーム大阪で、初のドーム公演を行った。3月の韓国公演を皮切りにスタートした2度目のワールドツアーの日本追加公演で、MOA(ファンの通称)を魅了した。

会場にチャイムが鳴り響く-。お城のセットがあらわれ、王子様に扮(ふん)した5人が階段を下ってきた。会場全体を「Blue Hour」の香りで包み込む演出も加わり、おとぎの国のような雰囲気に。「5時53分の空で見つけた君と僕」の日本語バージョンで幕を開けた。TAEHYUN(21)は「香りとともに魔法のような時間を最後まで僕たちと一緒に楽しんでいただけたらうれしいです」と、おしゃれに紹介した。

だが実際はおとぎの国ではなく、そこは初のドームである京セラドームだ。BEOMGYU(22)は「京セラドームでMOAのみなさんに会えるなんて、感慨深いですね」と喜んだ。今回のドーム公演でライブ初披露となったバラード曲「ひとりの夜」では、数万本のペンライトの景色を見たTAEHYUNが涙を流す場面もあり「この状況が美しすぎて、このツアーで初めて泣いた気がします」と話した。

他にもレーザーや特攻、トロッコなどを使い、一番遠くにいるMOAに思いを届けようと工夫を凝らした。YEONJUN(23)は「僕たちはまだまだ成長しなければいけない存在で、足りないところが多いんですが、MOAの皆さんが送ってくれる大きな愛に、どうお返ししたらいいかわかりません」と話し、さらなる飛躍を誓った。

同グループは19年3月に韓国デビューし、20年1月に日本デビューを果たした。今年1月にリリースしたミニアルバム「The Name Chapter: TEMPTATION」は、発売初週でダブルミリオンセラーを達成。さらに米国「ビルボード200」でグループ初の1位に輝いた。リリースごとにキャリアハイを更新し続け、デビュー4年でやっとたどり着いたドーム公演だ。HUENINGKAI(20)は「幸せな夜にしてくれてありがとうございました」。

今月5日には日本セカンドアルバム「SWEET」をリリースし、日本での活動にも期待がかかる。リーダーのSOOBIN(22)は「この景色をMOAのみなさんにもぜひ見ていただきたいです。いつも夢見てきた京セラドームで、ただただお互いのことを大切に思い、愛している人たちと一緒にステージに立てて本当に夢のようです」と感謝した。

ライブは約3時間半で、ともに初披露となった「Sugar Rush Ride[Japanese Ver.]」や、優里による書き下ろし楽曲「紫陽花のような恋(Hydrangea Love)」など、ダブルアンコールを含め全25曲以上を披露した。ほぼ全部のMCを日本語で行い、SOOBINは「MOAと一緒に過ごした今日は、永遠に僕たちの心の中に残ると思います。いつもMOAのみなさんのために歌うTOMORROW X TOGETHERになります」と約束した。【佐藤勝亮】

◆TOMORROW X TOGETHER YEONJUN(23)SOOBIN(22)BEOMGYU(22)TAEHYUN(21)HUENINGKAI(20)の5人組。19年3月に韓国デビューし、全世界44の国と地域の「iTunes TOP ALBUMチャート」で1位を獲得、いきなり世界を席巻。20年1月に日本デビューした。昨年7月には、K-POPグループとしては初となる米大型音楽フェスティバル「ロラパルーザ」に出演するなど、世界中で人気を誇る。グループ名には「それぞれ違う君と僕が、ひとつの夢で集まって共に明日を作って行く」という意味が込められている。