AAAのSHINJIRO(與真司郎=34)が26日、東京・LINE CUBE SHIBUYAで「與真司郎announcement」を開き、自身がゲイであることを発表した。

この日の発表前に、自身の公式サイトで具体的な内容は伏せながらも「皆様にいままで通り応援、後押しして欲しいと思っておりますが、理解していただくのが難しい内容だとも認識しております。ただ、オフィシャルホームページやSNSなどでお伝えすることが最善だと、どうしても思えませんでした。ファンの皆様の顔を見ながら、誰よりも最初に伝えることが僕の出来うる限りの誠意なのではないかと思い、会場を用意させていただきました」とコメントしていた。

AAAのメンバーも会場で見守る中、SHINJIROは黒色のジャケット姿で、やや緊張した面持ちでステージに登場。「芸能界デビュー前から含めて20年ぐらいの中で1番緊張しているかも。今日言うことは多分、本当にびっくりすると思うから。だけど最後まで聞いて欲しいなと思います」と話し始め、用意していた手紙を読み始めた。

SHINJIROは「皆が望んでいる内容ではないかもしれません。理解するのに時間がかかる人がいるかもしれません。ただ、これから話すことで理解が深まり世界が変わってくれることを願います。僕自身、長い間たたかってきました。何年もの間、自分の一部を受け入れることができませんでした。それでも葛藤を乗り越えて、やっとこのことを打ち明ける決意ができました。それは僕がゲイであるということです」と告白した。

「カミングアウトを決意するまでにすごく時間がかかりました。自分のセクシャリティを受け入れることができませんでした。認めてしまったら今度は世の中からアーティストとして認めてくれないかと恐怖を感じることもありました」と、これまでのさまざまな葛藤があったことも明かしつつ「悩みに悩んだ結果、大切にしている全ての人、僕自身のために本当のことをしっかり伝えることが誠意だと思いました。そして僕と同じ境遇の方々にも勇気を持つきっかけにして欲しかった。1人ではないと」と公表の理由についても語った。

途中、こらえ切れずにおえつまじりに号泣する場面も。現在はロサンゼルスを拠点にしているが「LGBTQ+であろうと、どんな人間であろうと幸せに生きる権利があると気付きました。だから自分らしく生きていこうと自分に向き合っていくことになりました」とし「私のウェブサイトを見ていただくとLGBTQ+に関するリンクがいくつかはってあります。これを機に助けを必要としている方に知ってもらいたいと思いました。みんなと力を合わせればポジティブなことに変えられると思います。あなたは絶対に1人じゃない。僕はあなたのことを全力で応援します。堂々と生きて欲しい。ただカミングアウトするかしないかは個人の選択の自由です。したいと思っているならば、周りにサポートしてくれる人を見つけてからが心強いと思います。支えてくれる方は必ずいます。ゲイだからと言ってこれまでの自分が変わってしまうことはありません。今のままでも幸せです。これからも変わらずに生きていきます」と呼びかけると、ファンから拍手や声援が飛び交い、ほっとした表情を見せた。

SHINJIROは男女混合パフォーマンスグループAAAのメンバーとして、05年9月にシングル「BLOOD on FIRE」でデビュー。21年にグループが活動休止期間に入るまで、ドームツアーを5回開催するなど精力的に活動してきた。また、ソロアーティストとして19年に初のソロアリーナライブを開催。23年6月にエイベックスとの専属契約が満了となり、独立した。現在はアーティスト活動も休止しながら、拠点を米ロサンゼルスに移している。